【 寒冷地仕様 別荘建築のための予備知識とは 】
最終回 別荘と薪ストーブはセット品
別荘生活を体験してみて幾つか気がつくことがあります。
それは、日常生活からの「逃避」又は「解放」のイメージで別荘生活を始めましたが非日常生活を望んだにもかかわらず日常生活の延長はついてくるものであることです。
当然、日々の時間の過ごし方、環境、生活様式は別荘生活よって変わりますが最低限の生活のために必要な炊事洗濯やお掃除は日常生活と何ら変わりません。ただし食事のメニューは変わります。(バーべーキューパーティーが多くなります。) ですが基本的にはその生活は日常的で現実的な負担も含めて別荘生活の当初のイメージとは違う面を感じることもあるものです。ですから当初抱いていた夢物語的な別荘生活ではないことに気がつきます。
しかしながらそこで我が家にとって唯一都会の住まいでは経験できない非日常的な生活空間の体験ができることがあります。それは薪ストーブの活用にありました。
別荘建築当初から薪ストーブは設置計画に入っていました。というよりも薪ストーブを最大限に活用できる家造りという命題も設計与件のおまけ程度に入れて建築計画を立てていました。
ですが、薪ストーブ一台で別荘生活がこんなに豊かに楽しく暮らせるものであるとは全く気づきませんでした。
イメージとして、「山小屋には薪ストーブ」といった程度の計画で暖房器具として主暖房として位置づけるのか、インテリア的な二次的な暖房機として設置して主暖房は灯油FFストーブにするか迷っていた程ですが、薪ストーブを使い始めてみると灯油FFストーブはほとんど使用しなくなりました。
それは灯油FFストーブに比べ温風のでない輻射熱方式の薪ストーブの暖かさは炎の美しさと相まって幻想的な暖かさを感じさせ都会では味わうことの出来ないやさしい暖かさに体が包まれる感じで何ともいえない「暖」を取ることが出来たのです。
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